手解き5ケ条の解説 
 (てほどき)
 

第一ケ條 明星(みょうじょう) 受(右) 
両手で捕の両手を掴む

 

捕(左) 両手の指を伸し、急に後方に引くと同時に膝をあげる。
  受(右) 前のめりとなり膝が下腹部の明星に当身となる。

第二ケ條 霞(かすみ)
受(右) 両手で捕の両手を掴む。
捕(左)右足を少し前に踏み出すと同時に受の両目の間に肘を向け、
右手刀で霞(耳の前の所)を打つ。

第三ケ條 振解き(ふりほどき)
受(左) 前條に続いて捕の霞を当てる右手を左手で下から受け止める。   
注:第二ケ條と受が入れ替わっている

捕(右) 右手首で拇指を押さえるようにして引き下げれば抜ける。
 注:第二ケ條と受が入れ替わっている。 

第四ケ條 取返し(とりかえし)
受(右) 右手にて捕の左手首を掴む。
捕(左) 左手を下より上方に向け上げ拇指と示指の間に
受の右手首を挟むように握り返す。

第五ケ條 脇固(わきがため)
捕(左) 前條のように受の右手を左手にて取返し、
直ちに受の右肘を捕の左脇に掻込み、逆となす。
この時右手にて受の右手首を逆にする。

手解きとは

 手解き(てほどき)と言うのは敵に自分の手をつかまれた際にこれを振りほどく技です。これは柔術で最初に学ぶ技で、昔から芸道の初歩を学ぶことを手解きを受けるといいますが、これはこの言葉に由来しています。

 昔、武士が大小の刀を帯していた時代には相手が刀を抜く事ができなくするために先ず、相手の両手を掴んで制したのです。この際お互いに対等の力であれば、手を脱するには相当の困難が伴いますが、この手解きさえ解っていれば、相手がいかに大力無双であろうとも必ずや脱することができるのです。

 手解きは力を必要としないので、力の弱い女性や子供や年配の人でもつかまれた手を自ら解き、逃げることができ、更に相手を傷つけずに捕まえることができるので、今のような時代に実践的な技であるといえるでしょう。

  さて、今回ここで公開する手解き5ケ条は、天神真楊流柔術をもとに、故佐藤金兵衛翁が独自に編成した連続技で構成され、振解き、引き解き、逆捕などの基本を簡単に学ぶことができるように工夫されています。手解きは指を開いて行うことがポイントです。

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